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ハード設計

【有接点シーケンス】オンディレータイマー使用したオフディレー出力回路

オンディレータイマーの応用的な使用方法をについて解説してみたいと思います。
オンディレータイマーと自己保持用のリレーを使用することで、オフディレー出力を作ることができます。

オンディレータイマの基本的な動作については以下の記事を参照願います。

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オフディレー出力とは

オフディレー出力とは、入力信号ONと同時に動作し、信号がOFFになってからタイマー設定時間後にOFFとなる信号です。オフディレー出力のことを、瞬時動作限時復帰と呼ぶこともあります。

オフディレー動作をタイミングチャートで表現すると以下のようになります。

オフディレー出力(瞬時動作限時間復帰出力)

起動スイッチがOFFになってから、出力がOFFになるまでに遅延がかかります。出力オフの時だけ遅延がかかるためオフディレー出力になります。

オフディレー出力の作り方

次に、基本となるオンディレータイマーを使用して、オフディレー出力を作る方法について説明します。一見簡単そうですが、なかなか難しいため、2段階でオフディレー出力を作りたいと思います。

今回も補助リレーについては、オムロン製のMYタイプの仕様を想定した端子番号を記入しています。

【STEP1】ON操作後、一定時間経過するとOFFする回路

下記の回路はオフディレー出力回路ではなく、一定時間出力回路です。
押し釦スイッチが押されてから、タイマー設定時間だけランプが点灯します。

オンディレータイマーTMR1が計測時動作を開始するタイミングは、押しボタンスイッチがON→OFFのタイミングではなく、OFF→ONのタイミングです。ですので、以下の回路はオフディレー回路ではありません。

タイミングチャートは以下のようになります。

【STEP2】オンディレータイマーを使用したオフディレー動作回路

オンディレータイマーでオフディレー出力を作るためには、先ほどの一定時間回路を少し拡張し、使用する補助リレーの数を1つ追加します。

オンディレータイマーでオフディレー出力

オフディレー出力を得るためには、押し釦スイッチのON→OFFを検出できる回路を作成する必要があります。これを踏まえ、上記回路の動作を解説してみます。

  • 押し釦スイッチが押されると、CR1がONするため、CR2の自己保持保持回路が動作します。
  • CR2の自己保持回路はCR1がON状態になったことを記憶するための回路です。
  • CR2がON中に、CR1がオフになると。オンディレータイマーが動作します。

オンディレータイマーを使用したオフディレー動作回路のタイミングチャートは以下のようになります。わかりやすいようにオンディレータイマーTMR1については、コイルと接点の両方を書き込んでみました。

オンディレータイマーでオフディレー出力

タイミングチャート中のオレンジ色線部について、チャート上ではオンディレータイマーの接点は、しっかりONしているように見えますが、実際には、ごく短い時間しかオンしません。

参考