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その他

【技能検定】機械保全技能検定の受験申込と対策について解説

私の所属する会社にも、エンジニアの地位向上のための資格手当制度があります。一部の工業・機械系の技能検定合格でも資格手当をいただけることが判明しました。

技能試験合格時のひと月当たりの資格手当はわずかですが、もらえるものはもらいたいです。自己啓発テーマにもなりますし、なにより自身の勉強にもなりますので、技能検定を受験することにしました。今回は機械設計の方々からのおススメで、技能検定試験の中でも比較的受験難易度の低い、2級の機械保全技能士を受験してみることにしました。

そこで今回は、まず技能検定についてまとめてみたいと思います。

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技能検定とは

技能検定とは、職業能力開発促進法に基づき、労働者のもつ技能の程度を一定の基準によって検定することにより、労働者の技能と地位を向上することを目的とした国家試験制度です。技能検定に合格することにより、「〇級○○技能士」と称することができます。例えば、2級の機械保全技能検に合格すれば、あなたは「2級機械保全技能士」と名刺に記載することができます。ただし、技能検定(技能士)は一応国家資格ではありますが、医師・看護師 ・ 弁護士・電気工事士などのような業務独占資格ではありません。技能士になったからと言って、「この資格を所有していなければできない作業」はありません。ただ、 「〇級○○技能士」 と名乗ることができるだけです。

試験に合格することで自分の実力が評価されることになりますし、試験勉強を行うことで知識アップを図ることができるわけです。転職時には履歴書に記載することもできます。

また、技能検定を受ける際のテキスト代や受験費用を、自己啓発として会社が補助してくれる場合もあります。そしてなによりこの資格を取ることで、資格手当や一時金をもらえる企業もあるかと思います。もしくは、昇格の条件になっていることもあるかもしれません。これも技能者の経済的な地位向上でしょうか。

技能検定を受験するには

技能検定を受験するためには、申し込みが必要になります。
まず、どこへ申し込めばよいのかを調べてみました。

国家資格でもある技能検定の管轄は厚生労働省だそうです。
1級の技能検定に合格した際には、厚生労働大臣名の合格証書が交付されます。

技能検定の認定については、少しややこしいのですが、「厚生労働省」が「中央職業能力開発協会(JAVADA)」に委託しているようで、問題作成等はこの 「中央職業能力開発協会 」にて行われているようです。

一方、実際の試験の実施は、各都道府県の「都道府県職業能力開発協会」が試験実施しているようです。ですので技能検定の申し込みは、基本的に「 都道府県職業能力開発協会 」にて行う必要があります。ちなみに、2級の技能検定に合格した際には都道府県知事名の合格証書が交付されます。

しかし、例外的に、機械保全技能士を含む一部の技能検定では、 民間の指定試験機関が実施運営するようです。機械保全技能士の場合は、「公益社団法人日本プラントメンテナンス協会」になります。

また、機械保全技能士の試験申し込みは以下のサイトから行うことができます。

資格を取得するためには、技能検定の実技試験と学科試験の両方の試験に合格することが必要になります。

機械保全技能士 のカテゴリ

機械保全の作業(機械保全のカテゴリ)には、機械系保全作業・電気系保全作業・設備診断作業の3つがあります。さらに1級・2級・3級の等級区分があります。ただし、「機械保全 設備診断作業」には3級が存在しません。3級のみ実務経験なしで受験することができるようです。

ややこしいので表にまとめました。

機械保全技能士の等級と作業名
1特級機械保全技能士
21級機械保全技能士 機械系保全作業
31級機械保全技能士 電気系保全作業
41級機械保全技能士 設備診断作業
52級機械保全技能士 機械系保全作業
62級機械保全技能士 電気系保全作業
72級機械保全技能士 設備診断作業
83級機械保全技能士 機械系保全作業
93級機械保全技能士 電気系保全作業

申し込みをする際は、自分がどのカテゴリを受験するのかをよく確認し間違いのないようにしたいです。

試験内容

試験合格のためには、「学科試験」と「実技試験」の2つに合格する必要があります。

合格基準は以下の通りです。

https://www.kikaihozenshi.jp/points/#pointsLink07より。

学科試験

過去の傾向を見ますと、以下の2種類の設問形式です。

真偽法…いわゆる〇×問題。

四肢択一法…4つの選択肢の中から、「適切なもの」「適切でないもの」を一つ選ぶ問題。

回答方法はマークシート方式になっているようです。制限時間は100分あります。
時間不足になることはたぶんないと思います。

肝心の各設問の配点については、非公開となっているようです。
真偽法25問・ 択一法 25問の計50問とした場合、仮に1問2点とすると合計で100点になります。
65点以上で合格なわけですから、50問中、正解33問・誤答17問でぎりぎり合格になることになります。

実技試験

機械系保全作業2級の場合、8つの課題を80分で解く必要があります。

実技試験は実態不明な点が多いです。
過去問が公開されているようで、中身は公開されていないため、各課題ごとの問題数を把握できていません。
41点の減点がなければ合格とのことでしたので、正答率60割で合格と思われます。

過去問を見てみますと、

軸受の損傷についての問題
歯車の損傷についての問題
破断面写真
ウォーム減速機の組立図
油圧回路図・空気圧回路図
密封装置写真
バルブの写真の問題

などがキーワードになっているようです。

ただし、肝心の写真や資料が公開されていないため、対策が難しいです。
一部学科試験と同様の内容もあります。特に軸受と歯車の損傷 油圧回路図・空気圧回路図 です。
学科対策がそのまま、実技対策になると思うので、落とさないようにしたいです。

過去問

以下のサイトにて、過去3年分の過去問を閲覧することができます。


参考