ラダー図だけを眺めながら信号をマニュアルで追うようなデバッグ(確認)作業のことを机上デバッグと呼びます。
机上デバッグを行う際にはシミュレーション機能を活用するのが良いです。
三菱電機製のPLC設計用ソフトGX Works2と表示器設計用ソフトGT Designer3にはありたいことにシミュレータ機能が搭載されており、実機がなくてもパソコン1台でシーケンスプログラムと表示器を組み合わせた動作確認が可能になっております。
本記事では、ラダープログラムと表示器プログラムを連携してシミュレーションを行うための手順を説明します。
GT Designer3のシミュレータ機能については、「GT Designer3 (GOT2000) 画面設計マニュアル」→「シミュレートする」を参照願います。マニュアルは三菱FAサイトからダウンロードすることができます。
また、シミレーション中の画面保存が可能であるため、取扱説明書での操作手順書の作成する際にも便利だと思います。
手順
ラダープログラムと表示器プログラムを連携してシミュレーションを行うための手順を説明します。
GX Works2からGX Simulator2を起動する
まずはGX Works2を起動し、GX Simulator2を使用してシミュレーションを開始します。
詳細は以下の通りです。
GT Designer3からGT Simulator3を起動する
GX Simulator2によりラダープログラムのシミュレーションを開始した後に、表示器ソフトのシミュレートを開始します。
GT Designer3を起動した後に、以下の方法で表示器シミュレーションを実行します。
実行方法は以下の3通りです。
ツールバーから起動
ツールバーから起動する方法は非常にお手軽です。
GT Designer3のツールバー領域に、「シミュレータ機能」用のツールバーが存在します。もし存在しない場合は、ツールバー領域を右クリックして、シミュレータ用のツールバーを表示させましょう。
ショートカットキー
以下のショートカットキーから直接シミュレータを起動することが可能です。
Ctrl + F10:シミュレータ起動
メニューバーから起動
メニューバー→「ツール」→「シミュレータ」→「起動」からもシミュレータ起動可能です。
シミュレーションの開始
シミュレータ起動中です。
シミュレータ画面が表示されます。
シミュレータ設定について
シミュレータの起動前に、シミュレータの設定を確認しておく必要があります。
今回は、シーケンスプログラム設計用ソフトGX Works2からGX Simulator2を起動した状態から、画面作画ソフトGT Designer3にてGT Simulator3を起動します。
GT Simulator3の接続先を、GX Simulator2に設定しておきましょう。
シミュレーション実行時の注意事項
また、シミュレータ実行中に、GOTプロジェクトファイル(画面ソフト)を変更した場合、シミュレータを再起動せずとも、画面変更をシミュレータへ反映させることができます。
まとめ
シミュレータを使用することで、効率的に机上デバッグを行うことができます。
机上デバッグだけではなく、シーケンサの学習の際にも便利です。
上手に活用しましょう。
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GX Works2単独でシーケンスプログラムをシミュレーションする方法については、以下の記事を参照願います。
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