MELSEC-Qシリーズであれば、エンジニアリングソフトGX Works2にてサンプリングトレース機能を使用することができます。
その一方で、GX Works3を使用しなければならない機種(MELSEC iQ-R MELSEC iQ-Fシリーズシーケンサ)では、GX Works3にてサンプリングトレース機能を使用することができません。
代わりにGX Works3とは別途に「GX LogViewer」を使用することで、サンプリングトレースを行うことになります。GX LogViewerを使用すれば、サンプリング結果をグラフ確認したりCSV出力することも可能です。
本記事でGX LogViewerの簡単な使用方法を解説します。
GX Works3にはサンプリングトレース機能がない
GX Works2とは異なり、GX Works3にはサンプリングトレース機能が用意されておりません。
「メニューバー」→「デバッグ」を参照しても、GX Works3にはサンプリングレース機能がありません。
代わりに「GX LogViewer」なるソフトを使用しなければなりません。
GX LogViewerとは
GX LogViewerとは、シーケンサ内のデバイスデータのデータロギングを行うことができるソフトウェアです。MELSEC-L CPUやユニバーサルモデル高速タイプQCPU(QnUDVCPU)以降のシーケンサに対応しています。GX Works2のサンプリングトレース機能よりも、グラフ描写機能が充実しています。
数値デバイス・ビットデバイスの変化状態を記録し、CSVファイルへの出力を行うことが可能です。
GX LogViewerは,以下の三菱電機 FAサイトから無償でダウンロードすることができます。
こちらからもダウンロードすることができます。
GX LogViewerの接続対象機種が、MELSEC iQ-R やMELSEC iQ-Fシーケンサであれば、実機CPUだけではなく、シミュレータ(GX Works3に内蔵されているGX Simulator3)に接続してデータロギング(サンプリングトレース)を行うことが可能になっています。
GX LogViewerの使用方法
GX LogViewerを使用して、デバイスデータのサンプリングトレースを行う方法について説明します。
今回もシミュレータと接続し、サンプリングトレースを行ってみたいと思います。
GX LogViewerの接続先の設定
まずGX LogViewerの接続先を選択します。接続先はGX LogViewerのアシスタント画面から設定することができます。
アシスタント画面とはは、GX LogViewer起動時に表示される以下の画面です。
シミュレータを選択し、「現在のデバイス/ラベル状態を見る」を選択します。
アシスタント画面は「メニューバー」→「表示」→「アシスタント画面を表示」からも表示することが可能です。
接続先のシミュレータを選択します。
リアルタイムモニタ機能機能
リアルタイムモニタ機能とは、あらかじめ登録したデバイス情報をトレンドグラフに表示でする機能です。
先ほどのアシスタント画面にて、接続先を選択するとリアルタイムモニタウィンドウが表示されます。
ウィンドウ中を右クリックすると、リアルタイムモニタの設定画面を表示することができます。
モニタを行うデバイスを登録する。
GX LogViewerのリアルタイムモニタ設定画面では、
「モニタ対象設定」「モニタ条件」「バッファ容量設定」の3種の設定タブが用意されています。
「モニタ対象設定」では、サンプリングを行いたいデバイスを登録します。
サンプリング条件を設定する。
サンプリングを行うタイミングを細かく設定することができるようになっています。
タイミングタイプには、「毎スキャン」「時間設定」「条件設定」があります。
最もお手軽な設定は時間指定だと思います。
上記リアルタイムモニタ画面の「モニタ開始」を押すことで、サンプリングを開始することができます。
モニタ結果
今回もGX Works3にてサイン波を出力プログラムを作成しました。
これをGX LogViewerでトレースしてみます。
GX LogViewer側でのサンプリング結果は以下のようになりました。
トレース結果を出力する。
GX LogViewerでは、シミュレータを接続しているときには、トレース結果をcsv出力ができないようでした。
代わりに、「Unicodeテキストファイル保存」を行います。出力されたテキストファイルをメモ帳で開くと以下のようになっていました。
↓エクセルで開き直すことも可能です。エクセル側でもグラフ作成をすることができました。
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