日東工業のキャビスタを使用したことはありますか?
まず日東工業とは制御盤のキャビネットや盤用パーツを取り扱っておられる素晴らしい電気器メーカです。 製品のカタログを見るだけでも勉強になりますので、ぜひご覧ください。
企業トップページをご案内させていただきます。
キャビスタは非常に便利なシステムですが、使い方がよくわからず、なかなか手を付けられなかった経験があったため、自分なりに使用方法をまとめてみました。
日東工業のキャビスタとは
制御盤の外線引込口や熱交換器、外部操作ハンドルや温調器などなどの配置をあらかじめ設計し、制御盤発注時にキャビスタに穴あけ加工データを入力することで、レーザ加工により正確に穴あけをしていただけるというたいへん有難いセミオーダーシステムです。
キャビスタの公式ページでは以下のように紹介されています。
キャビネット利用に不可欠な穴加工の図面作成をWEB上で作成可能なシステムで、キャビネット選定►穴加工図作成►見積り►内容管理が可能です。本システムで作図された図面でご注文いただくと加工費が基本価格のみでお得です
https://ntec.nito.co.jp/custom/index.html
キャビスタを使用するメリット
キャビスタのメリットは、簡単にセミオーダーの制御盤キャビネットを作成することが出来できる点です。制御盤の調達方法には、いくつかありますのでそれぞれ簡単に解説させていただきます。
自分で設計したキャビネットを製作する場合
制御盤の図面を自分で製作するフルオーダー仕様の場合 好きな形のキャビネットを作成することが出来ます。 しかし、作成業者を探す手間と、作図、検図の手間がありますし、ハンドル・防水パッキン、ヒンジなどの制御盤用の小物パーツの手配が必要になります。 また、部品の納期も最も長いです。
既製品キャビネットを購入の場合
既製品購入の場合、安価でかつ短い納期ですでに、組みあがったキャビネットを手配することが出来ます。しかし、操作スイッチやタッチパネル用の穴あけ加工を自力で行う必要があります。
セミオーダーキャビネットは上記2つの中間に位置する特徴を持っており、 必要な場所に、必要な数だけ、必要な形状の穴加工をの空いたキャビネットを手配することができます。
スイッチ用の丸穴程度でしたら、ホールソーなどを使用すれば大した苦労なく自分で穴あけすることが出来るのですが、角穴は手間ですので、キャビスタを活用して穴あけ加工をして頂く場合が多いです。
また、制御盤の穴あけ加工だけではなく、塗装色の選択も行うことができます。塗装屋さんへ部品を持ち込み、発注書を作成し、出来上がった部品を取りに行く手間が省けるため、 非常に助かっております。
サイズも充実しており、余程スペースに余裕がない場合を除き小規模から中規模の制御盤のボックスへ使用することができます。
通常版とジャストライン版
キャビスタには通常版とジャストライン版があります。
こちらが通常版です。通常版はお試し版という位置づけだそうですが、特に問題なく使用することができます。
こちらがジャストライン版
ジャストライン版とお試し版の違いは以下の通りです。
- 作製した図面データのDXFデータのダウンロードが可能になる。
- 部品発注後2年間は再度DXFデータの再ダウンロードが可能です。
DXFデータがあればCAD上での寸法チェックが楽に行えるので便利です。
しかし、シャストライン版を使用するためには、申し込みが必要となっております。
キャビスタの使用方法
使用方法の違いはお試し版でもジャストライン版でもおおよそ違いはありません。
まずおおもとの制御盤を選定します。その後、塗装色の有り無しを設定します。
キャビネットと塗装色の選択
ここは適当に選択して、次へ進みます。
製品仕様変更
次に穴あけ位置を指示します。
単純な丸穴、角穴だけではなく、複合穴、やブレーカハンドル用の穴パターンの組み合わせがあらかじめ登録してありますので、すぐに穴加工位置の指示を行うことが出来ます。
通常30分もあれば、セミオーダーキャビネットの図面作成が終わります。
注意点
キャビスタを使用する前に覚えておきたい注意点は以下の通りです。
- アングル スタッドボルト、ボス穴などの溶接部品を取り付けることができない。
- ねじ切りまで依頼するとややコスト高になる。
- 指定できる塗装色には限りがある。
- また、自力で塗装する場合、一度パッキンや制御盤ハンドルなどを外してから、塗装する手間が生じる
以上です。
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