スポンサーリンク
PLC

GX Developerでのラダー回路目次機能

ラダー回路プログラムはまるで一本の長い巻物だと揶揄される場合があります。それにはラダープログラムの以下の特徴があるからだと思います。

  • MAINプログラム1本にすべての処理を記述する。
  • プログラム中において、確認・修正したい処理が記述される場所をすぐに見つけることが難しい。
  • 一つの処理・機能の区切りがあいまい。(区切られていないときもあったりします。)

特に旧式の設備であるほど、内部のシーケンスプログラムにはこれらの傾向が顕著であるように思えます。

MELSEC-Aシリーズシーケンサはすでに生産終了していますが、いまだにAシリーズ搭載設備が現役稼働されていることもあるかと思います。

MELSEC-Aシリーズシーケンサ編集のためには、GX Works2や3を使用できず、GX Developerという旧世代のソフトを使用してラダープログラム編集・モニタを行う必要があります。

GX Works2,3では、行間ステートメント(コメント)を回路ブロックの”見出し”としてナビゲーションウインドウに表示させたり、プログラムを部品ごとに分けて作成することができるようになっているため、実質目次機能のように使用することができます。

GX Developerにおいて、プログラムの検索性を上げるための手法を紹介したいと思います。

スポンサーリンク

行間ステートメントを使用する方法

行間ステートメントとは、ラダープログラムの回路ブロックに説明文(ステートメント)を記入する機能です。

行間ステートメントを表示させるためには、「メニューバー」→「表示]から、ステートメントを表示するようにしておく必要があります。

行間ステートメントの入力方法

GX Developerには、行間ステートメントの挿入方法が2通りあります。

ステートメント編集モードを使用する方法

GX Developer起動後に、「メニューバー」→「編集」→「文章作成」→「ステートメント編集」にて、ステートメント編集モードとすることができます。

ステートメント編集モードときに、プログラム領域をクリックし、エンターキーを押すと、行間ステートメント入力用ダイアログボックスが表示されます。

ステートメント本文を入力した後に「OK」もしくはエンターキー押下により、ステートメントを入力することができます。

回路編集画面で編集

使用方法を覚えていないと、使用できない方法ではありますが、通常の回路編集中に行間ステートメントを直接入力する方法があります。

ラダー回路編集画面の以下の部分にカーソルを移動し、エンターキー押下します。もしくは、回路ブロックの先頭をダブルクリックすると回路入力用のダイアログウインドウが表示されます。

このダイアログウインドウの入力欄に;(セミコロン)を入力した後に、ステートメントを入力します。

見出し

ただし、;(セミコロン)を,半角で入力する必要があります。

この方法はGX Developerだけではなく、GX Worksでも利用することができるため便利です。

あとは、エンターキーもしくは、「OK」ボタンを押すと、行間ステートメントを入力確定することができます。

行間ステートメントをしおり代わりに使用する。

ステートメント一括編集用ダイアログウインドウが表示されます。参照したい行間ステートメントを選択して、ジャンプボタンをクリックすると、行間コメントが記入されている回路ブロックを参照することができます。

このステートメント一括編集用ダイアログウインドウを目次代わりに使用することで、ラダー回路の索引を行えるようになります。ラダーの検索性がアップします。確認したい回路をすぐに表示させることができるようになります。

ステートメントの種類について

GX Developerでのステートメントには以下の三種類があります。

  • 行間ステートメント
  • Pステートメント
  • Iステートメント

クロスリファレンス機能と索引用のダミーデバイスを使用する方法

索引用のダミーデバイスを使用することで、ラダー回路の検索性をアップさせることも可能かと思います。

索引用のダミーデバイスの”接点”を目次として、ラダー回路図先頭に集めます。

ダミーデバイスの”コイル”をしおりとして、各処理をの先頭に挿入します。索引用のダミーデバイスコイルのON条件は、常時ON用の特殊リレーを使用しておけばよいです。

クロスリファレンス機能を使用することで、各処理と目次を行き来することができるため、便利です。

まとめ

GX Developerでも、行間ステートメントの入力を行うことはできます。行間ステートメントとは、プログラムブロックごとに記入できるコメントのことです。

積極的に活用して、可読性の良いプログラムを作成したいですね。

関連記事